エンターテイナー・アモルのカレイドスコープ

AWsの代表、エンターテイナーであるメリーさんのアモルが万華鏡の如く感じたことを書き綴る

【レビュー/感想】アーガイルシフト【ロボットマニアも美少女好きも必見!】

 ご無沙汰しておりました。MGS5のレビューを最初書いていたのですが、なんやかんやとネット上で盛り上がっているのを見ていると本当に投稿していいのかと不安になり、気が付くとこんなに時間が経っていました。

 
 MGS5のレビューを実際に投稿するかはともかく、これは「レビュー」せねば! という作品をプレイしましたので、ここでレビューさせていただきます。
 
 

 

 さて、ダイバーシティで行われているVRゾーンに行ってきました。
 HTCviveというHMDを使ってプレイするゲームが数種類おいてありました(厳密には一つだけ違うものがあるようなのですが、残念ながら時間が足りずプレイできませんでした、無念)
 
 今回はその中でも、最も気に入った『アーガイルシフト』というロボットものについて紹介します。
[概要]
 『アーガイルシフト』は、今より未来の世界で少し前まで戦争が行われており、それはひとまず終局を迎えたが、軍需産業はいまだ新たな兵器を開発している。といった世界で、プレイヤーはテストパイロットとして『ルシファー』という新型ロボットに搭乗することになります。
 お約束のように、テストには謎の乱入者が現れ、ただ目的にまで移動するだけだったはずのテストは混乱に満ちたものに……、という本当によくある展開。だからこそ必要以上の説明が必要なく、純粋にゲームを楽しめます。
[設備]
 『アーガイルシフト』はHTCviveというHMDの他に、SEGAの『アフターバーナークライマックス』のような稼働する椅子と、その左右に存在する操縦桿によって構成されています。操縦桿も特に特筆するようなところはない普通の操縦桿で、ぐねぐね動かせてトリガーとボタンがついている。
[魅力]
 まず、自分は初HMDだったのだが、その没入感に驚いた。まさに世界を見まわせる感覚だ。さらに、HMDとヘッドホンを装備していることで聴覚、視覚ともに外の世界を感じて、ふと現実に気分が戻ってしまわない、というのもメリットだ。(その点ではPSVRは少し不安と言えるか) そして、このHMDとヘッドホンに加え、稼働する椅子が恐ろしい効果を発揮する。ゲームが始まると、サポートAIの少女が語りかけてくれたあと(サポートAIの少女については後述)、リフトが上がっていき、ロボットの胸部に収まる、という流れで進むのだが、このリフトが上がっていくシーンから、初めての人は驚くことができる。HMDから見える視覚情報、耳から聞こえる聴覚情報に加え、椅子がそれに連動して「本当にエレベータを上っているかのような」振動を伝えてくる。視覚、聴覚、触覚、五感のうち三つもの感覚が架空のそれに支配され。気分は完全に"向こうの世界"だ。リフトが昇っていくシーンで、私は本当に座席が床ごと上に上に動いていくようにしか感じられなかった。実際はそんなわけはないのに、今椅子を飛び降りたら、リフトから落ちて死ぬ、そんな錯覚すら覚えた。(おかげでシートベルトねーじゃん、こえーよ、とまで感じた。一応言っておくと、万が一落ちたら、と想像してしまったというだけで、椅子から落っこちそうになるくらい振動することはない)
 以降も、リフトから切り離されるシーン、飛行しているシーン、攻撃を食らったシーンと、シーンに合わせて椅子は振動し、プレイに臨場感を与えている。
 
 さて、次に女の子の話をしよう。ゲームを開始し、キャリブレーションが終わると、接続された、という設定でコックピットブロックに視点が移る、とまず最初に浮かんでくるのは、自分の手に持っている操縦桿と、それを同じように握りながらこちらをのぞき込んでいる少女だ。彼女がこの『アーガイルシフト』のもう一つの魅力であるサポートAIの少女である、名前をなかなか覚えられない私らしく、名前は忘れてしまった。彼女はどう見ても完全にポリゴンだ。GTAとか、MGS5とかのようなリアル路線ですらない、アトリエシリーズなどのようなアニメ調のポリゴンである。しかし、彼女はとても愛らしく、そこに間違いなく存在していると思わせる何かがある。敵を撃破したシーンで、とても喜んでこちらに食い気味に顔を近づかせてくるシーン等、つい目をそらさずにはいられない場面もあった。似たような話は、『サマーレッスン』等、他のVR体験で聞いてはいたが、多少半信半疑だった、しかし、間違いなくそうなる、というのを『アーガイルシフト』を自分でプレイして理解した。何が彼女にそれだけのリアリティを与えているのかを考えてみる。
 まず一つとして、動きが自然だというのがあるのだろうと思う。特に『アーガイルシフト』はリニアなゲームで、サポートAIの少女も決められた動きしかしない。このため、動きに不自然なところが生じることなく、とても自然な動きを実現しているのだと感じる。第二に、目線が合う、というのは大きいのだと感じる。モニタ越しに見るゲームの中のキャラクターは基本的にこちらを見ることはない。メタ視点でこっちを見ている設定になることはあっても、それは「プレイヤーが見ている視点を移しているカメラ」の方向を向いているに過ぎない。しかし、HMDだと、自分がいる場所というのが設定されているので、キャラクターが間違いなく「こちらを見ている」という状況が発生する。もちろん、こちらをまっすぐに見つめて来たら、目が合うこともある。そして第三に距離感だ。モニター越しに見るキャラクターはモニターという絶対的な壁が間に立ちはだかっている。しかし、HMDだと、目の前に何の隔たりもなくそのキャラクターがいる、と感じる。自分という基準から見て、近くにいるキャラクター、遠くにいるキャラクターという状況が発生する。これもまた、HMDとモニタの違いだろう。
 
 操作性の簡単さも魅力だ。視点で照準を合わせ、操縦桿のトリガーを引く。終わり。リニア式のSTGらしい仕様だが、照準を顔を動かすことで合わせる、というシステムのおかげで敵のほうを見るだけで狙える、というお手軽さを持っている(筆者は常々スティックの反応の違いで思ったところに狙えないことが多かったのでこれはうれしい)
 優先誘導ミサイルを発射し誘導するシーンがあるのだが、こちらもユニーク。ミサイルは自分の向いている方向に移動する、という仕組みで敵の迎撃ミサイルのほうをうっかり凝視してしまうと、ミサイルに自分から突っ込んでしまい、ドッカーン、だ。ミサイルを視界の隅で見つつ、それをうまく避けていくというゲーム性はシンプルながらなかなかに面白かった。
[不満点]
 と、美点をとりあえずあげつらてみたが、次は不満点にも触れておきたいと思う。まずは、HTCviveの最大の難点としてよく触れられている点だが、HTCviveは前に重心が寄っているので少ししんどい。おそらく長時間つけるのには向かないだろう。余談だが、オキュラス(HMDの商品の一つ)は、後ろにカウンターウェイトがあると聞く、いつか試してみたいものだ。
 
 次に、操縦桿は射撃以外には使わない、という点だ。本作はいわば体験版のようなもので、ストーリーとしてもこれから戦うんだろ! ってところで「To be continue.....」となって終わりになる、その辺の都合もあるのだろうが、操縦桿を傾けても何も起きないし、トリガーではない方のボタンを押しても意味はない。あくまで武装は両手に持ったマシンガン(と、途中イベントで使用する優先誘導ミサイル)だけである。とはいえ、これも一概に不満点とは言えない。武装の切り替えや移動等を実装した場合、操作説明は間違いなく複雑になるし、最悪チュートリアルが必要になる。それだけでなく動けるようになればそれだけストーリーの拡充も求められてしまう。今回の催しでは、1時間30分という限られた時間にいかにたくさんの人にプレイしてもらえるかが大事なので、チュートリアルもいらないレベルで単純操作でストーリーも明快なものが求められたのだと思う。もし、先に触れた不満点が解消されたら、今度は回転率の悪さが難点として挙げられることとなってしまうだろう。あくまで、「製品化したときに期待」するレベルのものだろう。
 
 最後に、続きが気になって仕方ない! ということだ。はやく製品化されるなり、ver2をどこかで体験できるようにしてくれるなりが期待される。はやく、彼女(サポートAI)とともにまたルシファーを操りたいものだ。
 
 それから、これは自分にとっての不満点ではないが、人を選ぶという点では、美少女AIと一緒に乗る、というオタクアニメ風の設定のせいで、単純に硬派なロボット好きは一歩引いてしまうのではないか、という不安がある。
[総評]
 VRはゲームの革命だと確信させてくれた作品。美少女をHMD越しに見るとこんなにすごいんだ! 稼働する椅子と実際の操縦桿を触りながらHMDをつけてロボット物を遊べばこんなに臨場感があるんだ! と、VRの魅力を最大限に生かしている作品である。美少女好き、ロボット好き、どちらの場合でも一度はプレイして損はないと思う。
 稼働する椅子や実際の操縦桿、という点で考えると自宅に置くのは不可能だろう。となると、どこかのゲームセンターなどに設置される予定なのだろうか。個人的には、これを一度プレイすると、「戦場の絆」等は遊びにくくなってしまうなぁ、とつい考えてしまった。むしろ、戦場の絆がHMDにアップデートされるべきかもしれない。とか。
 未来のゲーム事情が楽しみになる一作だった。
 
【国内正規品】 HTC VIVE (コンシューマーエディション)

【国内正規品】 HTC VIVE (コンシューマーエディション)