ご無沙汰しております。
今回紹介するのは、11月のPSplusフリープレイの対象となっている『シャドウ・オブ・ウォー』です!
マジで良いゲームなのでお勧めしたい。
記事を読んでいる途中で遊びたくなってしまった場合に備えて言っておきたい。
指輪がアンロックされてからが本番なので、指輪がアンロックされるまで(ミナス・イシルが陥落するまで)はさっさとメインストーリーを追いかけて終わらせてしまおう。そこで終わってしまうと、本当に勿体無いんだ。本当に。
取り急ぎ書きました。スクリーンショットが一枚もなくてごめんなさい。あとで絶対貼り付けて更新します
『シャドウ・オブ・ウォー』(以下『ウォー』、もしくは本作)は『シャドウ・オブ・モルドール』(以下『モルドール』、もしくは前作)と言うゲームの続編である。が、前作についてはプレイしていなくても良い。
まぁ『ウォー』での前作の説明はかなり雑ではあるが……。
そんなことより何よりも重要なのはこの作品がJ・R・R・トールキンの『指輪物語』の世界を舞台としている、と言うことだ。(厳密には映画版と矛盾がないように構築されているようで、小説版を基に考えると少し矛盾する点が生じたりする)
本作の面白さはまず何よりも『指輪物語』の世界である事、そしてそれと絶妙に噛み合ったネメシスシステム、さらにそこから派生した攻城戦にある。
一つずつ、噛み砕いていこう。
あらすじ
(分かりやすさ優先で世界観的には適当でない表現をしてる部分もあります)
野伏であるタリオンは冥王サウロン*1の復活に際して妻と子共々殺されてしまう。
本来ならそのまま死ぬところだったが、幽鬼と化してサウロンへの復讐の機会を狙っていたエルフのケレブリンボールと、利害の一致を見て、一体化する事で九死に一生を得た。
こうして半分生きていて半分死んでいるような存在として、二人は復讐のために戦いを始める。
このあらすじからして早速燃えないだろうか。同じ世界をモチーフにした違う事件とかではなく、まさに『指輪物語』の最大の脅威「冥王サウロン」の復活に合わせた物語なのだ。
しかも、ケレブリンボールは力の指輪*2の作り手であり、かつてはサウロンの一つの指輪を盗んで「明王」を名乗りサウロンと戦っていたと言う設定だ。
それだけではない、ケレブリンボールは本作の導入(!)において、なんと新しい力の指輪を作ってしまうのだ。
本作の主人公もまた、『指輪物語』のフロドのように指輪の力を使う存在と言うことになる(フロドを指輪の力を使う存在と括っていいかは微妙なところだが)
ちなみに本編冒頭は、原作にも登場する蜘蛛のシェロブが登場したり、本編でチュートリアル的に彷徨うことになるミナス・イシルは原作では敵の占領下でミナス・モルグルと呼ばれている。(というかまさにミナス・モルグルとなるまでを描くのがチュートリアルだったりする)
ネメシスシステム
何よりも言いたいのがこのシステムだ。
このシステムは前作からあったシステムで、その時点から大変面白くユニークなものだったのだが、本作では様々な形で進化している。
公式では「敵があなたを覚えているシステム」的なニュアンスで説明されていたと思う。
1番分かりやすい例えはこうだ。
先に説明した通り、世界観的にも主人公は死んでも復活する存在である。とはいえ、主人公を倒して無力化したことは疑いのない功績である。
というわけで、あなたを倒したオークはその功績で出世することがある。
逆にあなたがある程度追い詰めて、逃げたオークをそのまま見逃したなら、そのオークはそれを屈辱として覚えているかもしれない。
もう少し具体的に話そう。まずネメシスシステムの1番根幹にあるものはランダムでのキャラクター生成機能だ。敵には7つの部族と10種類のクラス、無数の二つ名や弱点、他のキャラクターとの関係性、があり。それらがランダムに設定される。
各マップには小隊長やさらにその上の地位の存在などのスロットが決まっており、基本的にこのスロットがランダム生成により自動的に埋まっていく。
キャラクター達は決闘をして相手の地位を奪おうとしたり、狩りをして自身の強さを上げようとしたり、自身の性格に応じた行動を取る。
基本的にプレイヤーがそこに介入するか、3つ程度のアクティビティを楽しむと、その予告されていた状況変化が実行され、状況が変化する。
何が面白いんだ、と思うかもしれないが、これだけでも結構面白い。自分とたまたま出会って倒してしまったがために、他の小隊長から処刑されそうになるオークが現れたり、いわゆる箱庭を眺めるような楽しみがある。
ただ、それに留まらず、ここに指向性を持たせたのが本作である。
本作はここに攻城戦と力の指輪を組み合わせることで、ネメシスシステムをうまくゲームプレイに繋げて見せた。
支持者
主人公の持つ力の指輪には敵を洗脳し仲間にしてしまう能力がある。
雑魚敵相手に使うと敵の数を減らせるくらいにしかならないが、これは小隊長達にも使えるのである。
仲間にした小隊長はそのまま自分の配下にしてしまってもいいが、そのまま素知らぬ顔で小隊長のままで居させることもできる。
こうすると自分の配下のオークが成り上がっていくのを楽しんだりできる。
もちろん厳しそうなら、裏で手助けしてやったりしても良い(例えば先んじて決闘の相手を襲撃してレベルを下げておくとか)。
いざとなれば自身の配下として手元に呼び寄せることもできる。もちろん裏切りはバレるので元の小隊長には戻れないが。
この辺にもドラマがあって、敵のオークに殺されかけた時(HPが0でとどめを刺される時)近くに支持者がいると庇ってくれたり。逆にこちらが味方のオークが瀕死なのに放っておくと、憤って裏切り直されたり。
私のプレイではないが、「雑に扱ってたオークが自分を裏切った挙げ句、自身の洗脳を無効化する特性を獲得した上でどんどん成長していき、後の攻城戦において最も厄介な敵となって立ち塞がった」なんて話を見たことがある。流石にそこまで良く出来た話は珍しいが、いずれにしてもそんなドラマを生むのがネメシスシステムの面白さである。
そう、ネメシスシステムとはそんなドラマを自動的に生み出すシステムなのだ。
攻城戦
さて、『ウォー』はオープンワールドではあるが、いくつかのマップに区切られているタイプである。
そしてその各マップは砦と呼ばれる敵の城の存在する場所、という設定で、先に述べた小隊長達もそのマップの砦に所属する部隊の隊長達、ということになる。
そして、プレイヤーの最終目的はこの砦を奪うことである。
よし、そうと決まれば砦に突撃! していいのだろうか?
答えは否である。
なにせ、先のネメシスシステムの時に説明した通り、ネームドの敵がワンサカいるのである。
いくらなんでも多勢に無勢だ。
勘のいい人はもう分かったと思うが、ここで先の支持者が輝くわけだ。
可能な限り小隊長を支配して高い地位に上げて、そして、いざ攻城戦。お前の周りにいるオークは皆私の仲間だ。と、こうやってやるのである。
ちなみに自分の砦を得ると、その砦から他のプレイヤーの砦を攻めるというアクティビティが出来るようになる。防衛側がなんらかの不利益を被る事はないので、こちらも楽しみたいところ。
紹介は以上となる。あえて面倒なゲームシステム周りの設定などは可能な限り省き、最大の魅力であるネメシスシステム周りについて紹介させてもらった。
まぁPSPlusの会員ならフリープレイで遊べるのだ。細かいことはともかくとして、さっさと中つ国へ飛び込んで、オーク達と織りなすドラマを堪能しよう。
繰り返しになるが改めて、
指輪がアンロックされてからが本番なので、指輪がアンロックされるまで(ミナス・イシルが陥落するまで)はさっさとメインストーリーを追いかけて終わらせてしまおう。そこで終わってしまうと、本当に勿体無いんだ。本当に。